12月のセッション 2
色んな人に怒りを感じてしまうのですが、どうしたらいいでしょうか?
今回の女性はそんな悩みをご相談くださいました。
ハイアーセルフのアドバイスは簡潔です。
「まずは、怒りをしっかり感じましょう」
感情に関する悩み解決の鉄則は「しっかり感じる」こと、これにつきます。
特に、ネガティブな感情ほど、これが大切になります。
ネガティブな感情から逃げたくなる気持ちはよくわかります。
もちろん、その自由もあります。
ですが、感情を感じないまま逃げ続けても、苦しい状況が続きます。
なぜなら、感情はメッセンジャーだからです。
自分の役目を果たすまで、忠実に行動し続けます。
「私を感じてください、このメッセージを受け取ってください」と言ってご主人を追い続けます。
ネガティブな感情を感じ続けるのは、とてもストレスですね。
だから、逃げ続けるよりは、思い切って正面から向き合い、感じて、そのメッセージを受け取ってしまうことが得策です。
そうすると、感情は役割を果たし、どんどんエネルギーを失って消え始めます。
だから、気持ちが楽になってゆきます。
今回のご相談者も、ご自分の怒りを責めて、裁き、無視しようとしたので、苦しくて仕方なくなっていました。
ですが、どんな感情にも善悪はありません。単なるメッセンジャーです。
感情への善悪の判断をやめて、ただシンプルに感じる、これが最初のステップです。
ネガティブな感情が悪いものだと考えていたため、ご相談者はとてもびっくりされていました。
それと同時に、怒りを感じてもいいんだという自由を感じた瞬間、とても楽になったように見えました。
心は怒りを感じている、なのに、頭は怒りを禁止している、この板挟みの状態も、とても苦しかったのでしょう。
感情をしっかり感じる、これができると、だいぶ心が楽になります。
次のステップは、感情の意味を知る、そのメッセージを読み解く、です。
他者に向けられている感情は、常に自分自身への感情です。
他者に怒りを感じているなら、自分への怒りも必ずあります。
ご相談者は、優しくない他社に対して怒りを感じているということでした。
つまり、自分自身の中にも優しくない自分がいて、その自分に対して怒りを感じている、ということになります。
確かに、自分に対して厳しく接しすぎていることばかり、たくさん思い当たります、というお返事。
自分への厳しい態度が、そのまま他人への厳しい態度となって現れていた、ということでした。
ここまでくれば、あと一息。
最後のステップは、今の自分を「ベストな自分」として受け入れる、という作業です。
生まれてから現在まで、私たちは常にベストの選択の繰り返しで現在に至っています。
いや、間違いもたくさんしてきたよ、と感じる人もいらっしゃるでしょう。
でも、それを間違いだと判断できるのは、それが既に過去になっているからです。
つまり、その判断をした時点では、それがベストだったわけです。
そして、間違いだと判断できているということが、すでに成長を示しています。
このことからも、私達は常に進化、成長していることがわかります。
では、今現在の自分は、どういう自分なのでしょうか?
それは、今まで生きてきた自分の最も進化した自分、最も成長した自分、最新バージョンです。
たくさんの体験と進化、成長や努力を数限りなく重ねてきた結果、それが今の自分です。
このことを心でしっかり感じるだけで、今の自分で十分すばらしいんだ、という感覚が湧き上がってきます。
最高のベストを尽くした結果である今の自分自身に対して、ダメ出しをすることがふさわしい態度だろうか?
そう考えてみると、今の自分を軽々しく責めたり、裁いたり、罰することの意味がわかると思います。
失敗や未熟な部分は、あっても構わない、それよりもまず、ベストを尽くした自分を褒め称えたい。
その上で、よりよく成長したいなら、楽しみながら一歩一歩、進んでゆけばいい。
そう感じることができるようになります。
これが最後のステップ。今の自分を「ベストな自分」として受け入れる、という作業です。
これは同時に、ハイアーセルフの観点で自分を観る、ということにもつながります。
目覚めた魂であるハイアーセルフは、私たちの瞬間、瞬間が最善の連続であることを理解し、愛しています。
その意識に近づくにつれ、どんな自分にも意味があり、価値があり、ベストであり、愛さずにはいられなくなります。
今回のご相談者には、そのようなハイアーセルフのメッセージとエネルギーをお伝えしました。
とても理解の早い方で、砂が水を吸い込むように、どんどん吸収してくださったのは、とても嬉しいことでした。
どんな感情にも意味と価値があり、それを感じている自分もまた、ベストなのだと教えてくれたセッションでした。
葵優太
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