6月のセッション 3
「最悪の出来事」が波動をアップさせるチャンスだといったら、驚くでしょうか?
言い換えれば、「最悪の出来事」を「最高の出来事」に変える事ができる、という事実です。
今回のセッションでは、そのことを再確認できました。
お医者さんに行ったら、最悪な診察をされた、というのがご相談内容でした。
お話を聞く限り、たしかに誠意あるプロの診察とは、到底言えない内容でした。
ですから、ご相談者の方が怒りや悲しみを感じるのは、とても自然なことでした。
ただ、「あの医者は最悪だった、あんな所にかかったのは最悪な出来事だった」
だけで終わらせてしまうのは、実はすごくもったいないのです。
なぜなら、出来事の悪い面、闇の面だけを受け取ることになるから。
しかし、本当は良い面、光の面を受け取ることができるのです。
それはどうしたらいいのでしょうか。
まずは、しっかり感情を感じる。
これを抜きにしては、解決は絶対に進みません。
多くの人が出来事の光の面を引き出せないのは、ここでつまずくからです。
しっかり感情を感じる。
医者に不誠実な対応をされた。
その時に感じた怒り、悲しみ、屈辱、裏切られた感覚、焦り・・・しっかりと感じてゆきます。
感じてゆくうちに、自分でも驚くほどたくさんの感情を感じていたことに、気づくはず。
一つの感情の奥に、もう一つの感情が隠れていたりします。
私達はこんなにも繊細に、敏感に、感じ続けているのですね。
ここでやってはいけないのは、思考で判断すること。
医者が悪いのだ。いや、私が悪いのだ。いや、運が悪かったのだ。
どれも思考です。
思考に逃げると、感情を感じる作業がストップします。
感情は、しっかり感じて、感じ切らない限り、穏やかになりません。
思考では、絶対に、感情を解決できない。
この事実は、非常に重大なのです。
が、ほとんど知られていないのには、驚きます。
多くの人が感情面でつまずき、不幸に埋もれるのも、これが原因だと思っています。
感情をしっかり感じきると、感情が穏やかになります。
そうしてようやく、物事を整理して考えることができるようになります。
今度は「出来事には意味はない」という考え方を使います。
医者が私に対して、診察をした。
事実をシンプルに観察すると、起きたことはこれだけです。
医者が私に対して、診察をした。
本当に、ただこれだけなのです。
ここには、なんの意味もありません。
良い意味も、悪い意味もありません。
ただ、起きたことがあるだけ。
では、出来事に意味をつけるのは、何なのでしょうか?
それが、自分の思考です。
医者の診察は、不適切だった。冷たかった。話をろくに聞かなかった。
こうした判断を下すのは、全て思考です。
思考を下すと、それに伴う感情が生まれます。
ネガティブな思考から生まれるのは、ネガティブな感情です。
そして、ネガティブな感情は、不幸な感覚をもたらします。
ここで重要なのは、ある時点で、自分がある考え方を選んだというポイント。
医者の診察に対して、ある考え方を選んだ。
その時点で、自分が感じる感情、反応が決まります。
つまり、医者の行動自体が、それを決めているのでは、ないのです。
ここに気づくことが、ものすごく重要です。
大抵の人が人間関係で失敗する時、ここでつまずきます。
つまり、自分のネガティブな考え方、感じ方、行動を、相手によって引き起こされた、と勘違いする。
だから、相手を憎んだり、恨んだり、攻撃する。
そうやって、相手を変えようとする。
でも、冷静に観察すると、自分のネガティブな考え方、感じ方、行動を選んだのは、自分。
それが自分にとって不快なら、自分で変えられる。
相手を変える必要が一切なくなる。
ある出来事が起こった。
それに対する考え方は自分で自由に選べる。
すると、感じる感情もそれに応じる。
出来事を「最悪」にするのも自由。
「最高」にするのも自由。
全ては、自分の自由だと気づくのです。
セッションの中では、このような作業を、じっくりと時間をかけて行いました。
最初はネガティブな感情に苦しんでいたご相談者も、お話される中でそれを感じ、手放してゆきました。
感情が穏やかになると、考え方を選べるチャンスが訪れます。
医者が悪い、診察が悪い、それを選んだ自分も悪い。
そういった自分を苦しめる考え方に気づけました。
そして、そうではない、もっと別の考え方があることにも気づきます。
出来事が起こった、でもそれをどのように判断するのか、それは自分の自由だ。
この考え方を取り入れた瞬間、ネガティブな思考から自由になります。
なぜなら、自分を苦しめる考え方を、好きこのんで選ぶ人はいないからです。
こうした作業を行ううちに、医者の事情や心理状態、その奥にある歴史にも理解を示すことができました。
それは他者への理解であり、共感です。
理解と共感は、自分を救い、癒やします。
それを行うことで、相手や出来事の光の面を見いだせるからです。
光の面を感じた時、私たちは気持ちが楽になり、穏やかになり、リラックスします。
そして、どんな出来事が起きても大丈夫。
自分の受け取り方次第で、それを光として受け取ることができるという考え方を体験することができました。
これは、自らの波動を上げるには最高の考え方です。
このようにして、一見「最悪な出来事だった」ことも、実は自分の波動をあげるチャンスだったとわかりました。
ここまで来ると、自分に起きる出来事は全て意味があり、価値があり、ベストである、という事が納得できるようになります。
もう、自分を苦しめるものに縛られなくなる。出来事、他者、自分の考え方、感情、行動。
こうした全てのものから、自由になります。
このような素晴らしい体験をご一緒してくださったご相談者の方には、とても感謝しています。
ありがとうございました。
葵優太
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