9月のセッション 4-2017
最近、「馴染み」というものの大切さを感じることが多いので、そのことに触れてみます。
ここでいう馴染みとは、通いのお店、場所、定期的に会う人、などを指します。
例えば、美容院、食事処、マッサージ、講習会、などがありますね。
人間関係で言えば、定期的に会う友達や恋人、兄弟、親族などがあるでしょうか。
こうした馴染みの良い点は色々あります。
その中で特に伝えたいのは、エネルギーの安定感です。
言い換えるなら、お互いのことをわかっている感覚、とでも言えばいいでしょうか。
自分のことをわかってもらえている。相手のこともわかっている。
こうした感覚が、安心し、リラックスできるエネルギー状態を作り出してくれます。
自分について、あれこれ説明しなくてもいいし、相手のことも一通りはわかっている。
いわば関係の土台がすでにあります。
その土台の上に乗って、いろんなものを作ることができます。
この土台効果は、人生を安定させるためにかなり役立ちます。
言い換えるなら、絶えず新しい環境、状況、人間関係だらけでは、人生が慌ただしく、落ち着かないでしょう。
土台を作っては捨てて、また作っては捨てて、の繰り返しだからです。
質の良い人生には、バランスが大切です。
安定と変化のバランスで見るなら、
馴染みの関係とは、安定を保つ部分でしょう。
他にも、馴染みの関係が教えてくれる、大切なことがあります。
それは、自分自身の調子や変化についてです。
案外、私たちは自分の変化に気づかないことがあります。
特に、少しずつ変化してゆく場合、気づきにくいものです。
そんな時、馴染みの関係が変化を教えてくれます。
例えば、最近どうも体調が良くない。
自分では何が原因かわからず、困っていた。
毎月のマッサージに行ったら、腰の骨が少しズレていて、それが全身に影響しているとのこと。
そういえば、最近、パソコン作業で座りっぱなしの仕事が続いていたことに思い当たった。
腰に負担をかけない座り方を教えてもらい、実践したら、疲れにくくなり、体調が良くなった。
こんなことがあります。
また、馴染みの人に会うことで、何かが違うと自分で感じるパターンもあります。
いつもは楽しくおしゃべりできる友達とのランチなのに、どうもため息ばかり出てしまう。
どうやら、自分では気づかなかったけれど、だいぶ気分が滅入っていたらしい。
友だちと話しているうちに、原因に思い当たった。
こんな風に、相手がいつも通りなのに、
自分の反応が違うと感じた時、自分の変化を自覚するでしょう。
体調が悪い時に嗜好品が全く美味しくなくなる。
これは経験があることでしょう。
大好きなお酒や煙草が欲しくない。美味しくない。
そんな時は体に異変が起きている証拠です。
僕自身、大切にしている馴染みがあります。
美容院、整体、カウンセリングなどはお馴染みが決まっていて、定期的に通っています。
毎月、そうしたイベントが決まっているというのは、人生の楽しみのひとつにもなっています。
なにが楽しみかと聞かれたら、この人に任せればOK,という満足感、安心感でしょうか。
このことならあの人、と任せられるのはとても安心です。
そんな風に安心して任せられる相手がいる、それはとても贅沢ではないでしょうか?
そうした自分だけの「馴染み」を見つけて、増やしていくのも、生きる楽しみのひとつですね。
いうならば、人生における、馴染みのコレクションです。
時間をかけて、お金をかけて、いろいろな体験、失敗もしながら、少しずつ見つけてゆくものだから。
せっかく見つけたと思っても、自分が変化し、相手が変化する中で、失われることもあります。
そうした儚さも秘めているからこそ、馴染みという存在の大切さが際立つのかもしれません。
自分だけの馴染みを増やしていくという楽しみも、体験してみてはいかがでしょうか?
私の馴染みってなんだろう?
そう思うだけで、なんとも思わずに通っていた、買っていた、体験していた物事が、自分だけの馴染みだと気づくかもしれませんね。
葵優太
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