10月のセッション 6
子育てに関するご相談を受けることも、しばしばあります。
今回は、中学生の娘が学校に行きたくないと言っている、というご相談でした。
ご相談者のお母様いわく、来年は受験だし、大切な時期だから頑張って登校して欲しい、と思っているとのこと。
娘さんにも、そのように伝えているご様子でした。
一方で、娘さんの事情をどの程度把握されているかお聞きした所、それほど詳しく聞いてはいない様子。
娘が話さないので、というのがお母様の言葉でした。
ハイアーセルフのアドバイスは次のようでした。
「ご自分の要望を伝える前に、もっと娘さんの話をよく聞き、その奥にある心の声を聞いてあげてください」
子育てでうまくいかない原因は、子供の話をしっかり聞いていない事だと感じます。
親にとって、子供は何より大切で可愛い存在です。
ですからついつい
「ああして欲しい、こうなって欲しい、これはしないで欲しい、こうならないで欲しい」
そんな期待が当たり前のように出てきます。
それは、自然なことだともいえます。
ですが、お子さんも一人の人間であり、人格や個性があります。
自分なりの考えもあれば、感じていることもあり、それにともなう希望もたくさんあれば、悩みもたくさんあります。
つまり、お子さんなりの、
「こうしたい、こうなりたい。これはしたくない、こうなりたくない」
があるのですね。
この、「親の期待」と「子供の希望」がぶつかりあう時、親は子育てに悩み、子供は自立に悩むことになります。
こんなとき、大切なことは何でしょうか。
それは、お互いがよく話し合い、理解し合うことだと思います。
子供が親の言うことを一方的に聴くクトでもなければ、その反対でもない。
お互いが「対等な人格」としてお互いを尊重しながら、相手をよりよく理解しようとすることが、最優先です。
その意味では、親と子という関係ではなく、お互いを愛し合う対等な存在、という意識を持つほうがふさわしいでしょう。
その上で、人生の先輩である親が、子供の意見、考え、感じていることをよく聞き、理解することが先になります。
そこには、必ず子供なりの真実があり、理由があります。
それを理解した時、子供の心とつながり、その声が聞こえてきます。
同時に、子供も心を開き、親の言葉を聞いてくれるようになります。
親の言葉を聞き、その奥にある心の声を理解してくれるでしょう。
そうすれば、親と子が協力して問題に向き合い、一緒に解決することができます。
本質的には、親と子が理解しあい、協力しあうために、問題が発生するのです。
ですから、お互いが理解し協力できた時、問題は自然に解決します。
子育てに関する悩み、問題は、すべて子供との関係を深めるために発生する、と言えるかもしれませんね。
今回のご相談にいらっしゃったお母様が、この問題をきっかけに娘さんといろいろな話をして、もっとお互いを理解し合える関係になれることを、お祈りしています。
葵優太
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