9月のセッション 3
転職、天職に関する相談をお受けするのは、実は得意です。
というのも、僕自身が転職に成功し、理想の天職を手に入れたという体験があるからです。
転職で多くの方が悩むのは、収入に関してです。
転職して生活して行けるのか、あるいは、収入が今よりアップするのか?という悩みです。
今回ご相談にいらっしゃった30代の男性も、その部分で悩んでいらっしゃいました。
とても頭脳明晰な方で、本気で転職をめざせば必ず成功するであろう方なのですが、心に迷いがあり、それが失敗という形で現れているようです。
果たして、転職した仕事で生活して行けるのか、満足な収入が得られるのか、という悩みが頭から離れないご様子です。
そこで、ハイアーセルフは一つの質問をします。
「果たして、満足な収入が得られないとして、その仕事を選びますか?」
この質問に、ご相談者はぐっと詰まってしまいます。
この質問は、転職を考える際に必ず問うべき質問だと思っています。
言い換えるなら、その仕事を愛せますか、という問いですね。
仕事とは、生活の手段であり、収入を得るための手段です。同時に、それ以上の意味を持ちます。
仕事を通して社会に貢献し、自分の価値を実感するという、重要な意味を持っています。
具体的に言えば、やりがいのある仕事をしたい、お客さまに喜んでいただきたい、誇りの持てる仕事がしたい、という欲求です。
自分の価値を誰かに提供し、満足してもらい、結果として自分の価値を実感する。
それがほんとうの意味での仕事、働くということだと思います。
では、自分の価値を提供するとは、どういうことでしょうか?
カンタンに言えば、好きな仕事をすることです。料理が好きなら、料理人。家を立てるのが好きだから、大工。花が好きだから、花屋さん。
自分が価値を感じることを仕事にすれば、自然と自分の価値を提供することにつながります。
逆に言えば、好きでも何でもない仕事をして、本当に自分の価値を提供し、自分の価値を感じることはできない。僕はそう感じます。
今回のご相談者が悩んでいたのは、実はこの部分でした。
目指している仕事を、果たして自分は本当に愛しているのか?その答えがわからない。だから、成功しない。
ハイアーセルフはこのようにアドバイスしています。
「まずはゆっくり休んで、リラックスしましょう。そして、頭で考えることから離れて、ハートで感じてみてください。愛は考えるものではなく、感じるものだからです」
好きなことがわからない、やりたいことが見つからない、こう悩む人は、それを頭で考えています。
でも、好きという感覚は感情であり、感じるものですから、頭で考えてもわかりません。
では、どうしたらいいのでしょうか。感じることを思い出す練習が必要になります。
小さな子供ほど、感じる世界で生きています。ですから皆、生まれながらに感じるセンスは持っています。
感じるセンスがよみがえり、豊かになるほど、世界と人生は彩り豊かになってゆきます。
例えるなら、モノクロで見えていた世界が、鮮やかな色彩で満たされるような感覚でしょうか。
感じるセンスが豊かな人ほど、人生のいろいろなものを愛しています。仕事、生活、住まい、持ち物、家族、友達、趣味、自分の性格や好み、個性、身体など。
仕事を愛している人は、働くことそのものが喜びになり、楽しみであり、感動になります。
大好きなことで楽しみながら、お金をもらっているような感覚になります。
どうせ働くなら、そういう感覚のほうが楽しいし、お得だと思います。
そのカギこそが、仕事を愛する、愛せる仕事で働くということです。
それを見出すのは、決して難しいことではありません。感じる、という忘れていた感覚を思い出すだけだからです。
今回のご相談者の方も、ゆっくり休んでリラックスする中で、きっとこの感覚を取り戻すことでしょう。
そして、その先に、本当にやりたかった仕事、心から愛する仕事への一歩を見出すことと思います。
葵優太
コメントを残す