4月のセッション 2
あらゆる悩みに共通するツボは?と聞かれたら「自己評価の低さ」をあげるでしょう。
ほとんどの悩みの奥には「自己評価の低さ」が存在する、といえるかもしれません。
でも「自己評価が低い」とは、どういうことでしょうか。
言い換えれば「私は十分ではない」という感覚です。
今の自分に十分な価値を感じることができない心理状態、とも言えるでしょう。
自己評価が低いと、常に漠然とした不安を感じます。
この不安はとても苦しいので、不安を打ち消すため、様々な努力をします。
仕事で頑張る、恋愛で相手に尽くす、完璧な子育てを目指す。
必死に努力することで「自分以外の誰か」に評価してもらう。
自己評価で足りない分を「他者からの評価」で埋めようとするのですね。
実は「他者からの評価」こそが悩みの原因になります。
頑張って他者からの評価を得ようと努力する。
何も問題ない、当たり前だじゃない。
そう感じるかもしれません。
確かに、人から褒められたいというのは自然な気持ちでしょう。
そのために努力するのも、悪いことではありません。
ただし、その場合に絶対に知っておくべき事実があります。
それは何でしょうか。
それは「他者からの評価」は当てにならない、という事実です。
言い換えれば、人は自由気ままに、好き勝手に、気まぐれに、その時の気分で他人を評価します。
私たちはみな、自由に他人を評価する権利があります。
そして日々、大いに行使している(笑)ということですね。
たとえば、こんな経験がないでしょうか。
気を使いすぎて嫌がらた。使わなくても嫌われた。
恋愛で尽くしすぎて飽きられた。わがままを言ったら振られた。
子供に注意して反発された。放置したらいたずらがひどくなった。
「相手のために」と思ってしたことが理解されず、悲しい思いをした。
そんな経験が語るのは、他者からの評価は思い通りには得られない、という事実です。
私たち自身を振り返ってみても、思い当たることがあるはずです。
たとえば、大好きだった俳優なのに、とつぜん熱が冷めてしまったことがありませんか?
嫌いな商品のCMに出演していた、結婚した、離婚した、浮気した、などなど。
それが真剣に考えた結果の行動だったとしても、
その行動で直接被害を受けたわけではなくとも、
私たちは自由に気ままに、相手への評価を変えます。
たとえ相手が変化しなくとも、自分の気持ち次第で、好きになったり、嫌いになったり。
それが私たちなのですね(笑)
つまり、人が人に下す評価の中身とは、極端に言えば
色んな理由があって今は良い評価をしているけれど、明日にはどうなるかわからない。
そんな気まぐれなものだといえます。
そんな「他者からの評価」を得ようとするなら、相手に合わせて自分を変え続けることになります。
他者からの評価を「風」に例えるなら、それに合わせる自分は「風見鶏」のようなもの。
風向きが変わるたびに、向きをくるくる変え続ける。
相手に気に入られるよう、(本来の)自分を変えてまで演技し続ける。
他者からの評価を得るための演技を続けると、自分を偽っているという不幸感に苦しみます。
他者からの評価でしあわせになろうとして、そのために不幸になる、という矛盾です。
では、どうしたら「他者からの評価」に翻弄されずにすむのでしょうか?
そんな方法はあるのでしょうか。
それが、自己評価です。
自分で自分を評価する。これは自分で決めることができます。
自己評価が低ければ、自力で高めることもできます。
自己評価こそが、生きるために必要な「安定した自信」を与えてくれます。
自分らしく生きるためにはこの「安定した自信」が不可欠です。
「安定した自信」とは、言い換えるなら
自己の存在価値、生きていて良いと思える感覚、他者のために役立っているという感覚=貢献感です。
貢献感も、実は自分で自分に与えるものです。
ここを勘違いして、悩みに陥っている人も多いかもしれません。
貢献感は幸せな人生に必須ですが、それを得られるのは「自己評価」からです。
「他者からの評価」から貢献感を得ようとするなら、風見鶏の人生に逆戻りです。
健全な自己評価があれば、呼吸するように自然に、生きる自信が湧いてきます。
それは自らの内側から湧いてくる泉であり、枯れることがありません。
一方、他者からの評価は不安定であり、失う不安がつきまといます。
この不安が、もっと得なければ、もっと、もっと、という焦りを生み出します。
いくら得ても満足しない。
切れると不安になる。
これは「他者からの評価」への依存です。
他者から評価され、心地よい。それは自然な心の動きです。
ですが、「自己評価」の低さを「他者からの評価」で埋めようとする時、
「安定」を得るために、「不安定」に依存するという矛盾が生まれます。
今の自分ではダメだ。。
もっと頑張らないと足りない。。
評価されていない。。愛されていない。
常に不安だ。。
そんな感覚に悩まされるなら、自己評価が低いことが原因かもしれません。
がんばっても、必死に努力しても、結果が出ない、評価されない。。
そんな感覚があるなら、他者からの評価に依存しているかもしれません。
自己評価をチェックする簡単な方法があります。
「◯◯が無いから(足りないから)、私はだめなんだ」
◯◯には、いろいろなものが考えられますね。
たとえば、お金、恋人、仕事、能力、評価、結果、自信、勇気、健康、などなど。。
この考え方が強すぎる場合、自己評価が低いと言えるでしょう。
では、自己評価が低いとわかったら、どうしたら良いのでしょうか?
長くなりましたので、続きは次回のお楽しみ♪
葵優太
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