9月のセッション 1
最近は、家族、親族との関係でご相談を受けることも多くなりました。
例えば、親の介護、相続、あるいは障害を持つ家族のケアなど。
このような家族、親族のテーマに必ず共通している解決方法が、ひとつあります。
それは「顔を合わせて話をする」ことです。
顔を合わせて、というところがとても大切です。
今は電話にかぎらず、メール、LINEなど便利なコミュニケーション方法がたくさんあります。
どれも、顔を合わせて話すことには及びません。
難しい問題を、協力して解決しようとする時。
顔を合わせて話すことには、どんな方法も及ばないのです。
なぜでしょうか?
それは、「信頼関係」と関係します。
難しい問題を協力して解決しようとする時、お互いを信頼する必要があります。
そして、信頼を築くのにいちばん有効なのが、顔を合わせて話すことです。
顔を合わせて話すことで、相手の「顔が見える」のです。
この顔が見えるとは、単に表情が見える、という意味を超えています。
相手の人間性が分かるというか、
その一部分が垣間見える、
とでも言えばいいでしょうか。
文字や音声だけではつかみきれない何かを、得られるのですね。
それには、実際に顔を合わせなければいけません。
その表情、しぐさ、言葉、息遣い、雰囲気を感じなければ、わからないのです。
スピリチュアルなレベルで見れば、お互いのオーラを重ね合わせることで、初めて可能なコミュニケーションがあるのです。
こうした深いレベルのコミュニケーションが、何を起こすのでしょうか?
共感です。
相手の身になって考え、感じ、自分だったらどうするだろうかと案じてみる。
相手の身になる感覚、それが共感です。
共感ができると、まるで相手になったような感覚で理解できるようになります。
親身になる、という表現を使ってもいいでしょう。
自分の立場と相手の立場を、客観的に比べられるようになります。
これが共感の効果です。
難しい問題をみんなで解決しようとする時。
みんなが、このようにお互いに共感できたなら、どうなるでしょうか。
対立や争いは解消し、お互いにとってベストの解決策を相談できるでしょう。
それは、決して難しいことではありません。
家族であれ、職場であれ、スポーツのチームであれ、良い関係の集団なら無意識にやっていることです。
それを生み出す土台になっているもの。
それが、顔を合わせた話し合い、付き合いです。
とはいえ、普段顔を合わせない間柄で、問題が発生することもあります。
問題を解決するために会う、というのはなかなか気が進まないものです。
まして、苦手な相手だったりすると、ついつい先延ばしになるかもしれません。
そんな時はどうすればいいでしょうか。
まずは、自分のネガティブな気持ちを受けれます。
嫌いだから、苦手だから、面倒だから、顔を合わせたくない。
それは自然な気持ちです。
否定することは全然ありません。
「こういうことは面倒くさいし、どうにも苦手なんだよな。できれば避けたいな」
そんな自分の心の声を、大切にして、自分で聴いてあげてください。
気持ちをしっかり聞いてあげることで、そうした気持ちも安らいでゆきます。
その上で、冷静に自分に問いかけてみます。
私にとって本当に必要なのは、どのような判断なのか?
と。答えはすぐに出るはずです。
なぜなら、自分の気持ちを聴き、感情が穏やかになれば、冷静な思考ができるからです。
冷静な思考の結果、判断が出たら、後は行動あるのみです。
必要な日時と場所を決めて連絡を取り、顔を合わせて話し合う。
たったそれだけで、問題が確実に進展します。
案ずるより産むが易し。
なかなか踏み切れない時は、この言葉が頼りになります。
そもそも問題は、どれだけ考えても絶対に解決しません。
しかし、行動すれば、必ず解決に向かいます。
最後に、話し合いをうまく進めるための、具体的なコツをひとつ。
それは、相手を観察する、ことです。
言い換えるなら、自分の意見、主張に必死にならないこと。
相手の考え、気持ち、その背景にある事情などをじっくり聴いて理解する。
それが相手を観察するということです。
特に最初の話し合いでは、自分の主張は必要最低限で構いません。
相手を観察し、理解すれば、それで成果は十分です。
相手のことがわかれば、自分の意見に対して、どのような反応をしてくるかも予想がつきます。
それを踏まえて、自分の主張や、今後の話し合いの目標を立てればうまくゆきます。
問題を解決するために不可欠なのは、お互いの信頼関係だと、僕は確信しています。
信頼関係を築くには、努力が必要です。
お互いに顔を合わせ、話し合い、時には衝突し、嫌な思いもしながら、理解しようと努力する。
ある意味では、その努力の量が、お互いの歩み寄り、協力、時には妥協を生み出すともいえます。
家族、親族との問題解決は、なかなか難しいことも多いものです。
他人との間なら、冷静に考えられることも、近い間柄では感情が邪魔します。
特に厄介なのが、自分を責める気持ちです。
身勝手ではないか、冷たいのだろうか、家族なのだからこうすべきではないか。
そんな感情に振り回され、思うように行動できず、ほとほと疲れてしまうこともあります。
そんなときには、客観的な立場からのアドバイスがとても役立ちます。
周りに相談できる人がいない方は、カウンセリングで葵優太に相談してみませんか?
葵優太がプロの知識、経験を踏まえ、客観的な立場からのアドバイスを差し上げます。
一人でもんもんと悩んでいたことが、解決へ向けて、確実に前進するでしょう。
葵優太
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